延命寺 寺とパソコン
<VOL.49>
「ちょっと辛口」
何を恐れてマイクロソフト
パソコンの操作法は時代とともに変わってはいくが、ウィンドウズほど操作法がころこ
ろ変わるものはない。改良を加えて使いやすくなるのなら良いが、新機能を加えてますま す操作が複雑に(そしてますます不安定に)なっていくように感じる。パソコン誌はネタに
困ることがなくて良いかもしれないが、パソコンを長く使いたいものにはあっという間に 入門書も無くなって学習ができない、対応ソフトも見当たらない、ということになってし
まう。
マイクロソフトは何を恐れているのか
ウィンドウズがどうしてこれだけ変化するのかと考えると、どこかにライバルに対する 恐怖というものが潜んでいるように見える。 たまたま知り合いのお寺でウィンドウズMEに触れる機会があったが、困るのはMS-DOSが
使いにくくなったこと。終了してDOSでの再起動という方法をとることが出来ない。DOSで の起動が出来ないとどこが困るかというと、パソコンに他のOSを入れるときに「パーティ
ションの分割」ということをするのだが、市販ソフトを使わずにやろうと思う時はFIPSと いうフリーソフトが便利。ところがこれがDOS対応。
ウィンドウズの変化は利用者に便利なように変化するのではなく、ライバルと共存させ ないという目的が隠されている。 しかしライバルの対処も早い。
『日経Linux』12月号P.85の注によると「Windows MEではFIPSの実行ディスクではなく、W indows MEの起動ディスクでMS-DOSを立ち上げ、FIPS2.0のファイルをコピーしたディスク
に差し替え、FIPSを実行する。」とある。 当然ウィンドウズMEのセットアップの時に起動ディスクを作っておかなければならない。
何を恐れてマイクロソフト製品を使うのか
知り合いのお寺で「オフィスパーソナル」付きのパソコンを使っていたのは「ワードで 作ったデータを送ってくる人が多い」ためだった。ワードのデータを開くためだけならば
「自在眼」(アンテナハウス)というソフトやマイクロソフトが無料で提供しているビュー アーを使うという方法もあるが、ネットでワードやその他の特定のワープロで作成したデ
ータを送ってしまう人が多い現状では「ワード付きのパソコン」を買うのも仕方ないこと ではある。
ワードで氏名丸出し
なぜ「仕方ないことではある」という歯切れの悪い言い方をしたかというと、ワードで ホームページを作るとソフト登録者の氏名がネット上に丸出しになるからである。ブラウ
ザから「ソースを見る」という項目を選ぶとページ作成ソフトによってはどんなソフトで 作ったかということを表示するが、ワードの場合はそれに加えてソフト登録時の名前が表
示されるのである。別に私は名前が表示されてもかまわないという人は気にしなくていい が、名前が分かってしまうということだけは知っていたほうがいい。心当たりのないとこ
ろから売り込みの電話がかかってくるのはワードでホームページを作ったためであるかも しれないからだ。
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