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延命寺 寺とパソコン

 

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<VOL.54>

 

「買い」か「待ち」か超漢字3


超漢字3が発売されて超漢字3の試用記がいくつも見られるようになった。主なものは本「声明」のトップページからリンク集へまわって、「文系ユーザーのための超漢字入門」からたどって行って欲しい。

さて、超漢字3は基本的には「買い」だが、いくつか問題が出て来た。  
「買い」の部分は言うまでもなくUSB対応と「システムセレクター」の同梱。超漢字はDOS/V機で使用できるが、最近のパソコンは周辺機器の接続にUSBを使用するものが増えてきた。また、ウィンドウズMEではDOSでの再起動ということがやりにくくなっているので、 Fipsというフリーソフトでパソコンに超漢字用の区画を作るのに困難な点があった。その点で歓迎される改善である。

問題点は「今昔文字鏡」との関係である。本当の事情は分からないが、とにかく超漢字3では今昔文字鏡は利用できない。今昔文字鏡を利用したい者は超漢字2を購入するということになる(超漢字2に超漢字3を上書きインストールするという方法が有ることはある)。
今昔文字鏡のウィンドウズ版自体はバージョンアップを重ねて収録文字も増えていくだろうが、超漢字でその文字を収録するためには別のプロジェクトがその文字に番号を振ってフォントを作ってという二重の作業が必要になる。研究資源の浪費である。

が、それはメーカーの都合(マック用あるいはウィンドウズ用のフォントしかない文字の例もある)であって超漢字を使おうとする我々の問題ではない。超漢字3で自分のやりたいことが出来るなら活用すればいいだけである。ワープロ機能など目覚ましい改善が見られる点も多いようだ。アイデアプロセッサとしてではなく多くの漢字が使えるワープロとして使いたい人などには絶対「買い」である。
それにもかかわらず「待ち」か、という言葉を付けたのは文字詰めなどに細かい改良が必要らしいからである。私のように超漢字でネット接続もする者はアップデータはネット経由で入手できるが、超漢字でのネット接続の出来ない人はアップデータされてからでも遅くないかもしれない。
出来れば本稿が掲載されるときにはアップデータ済みの製品がでていることが望ましいが。

なお、超漢字とは関係ないが、国書刊行会で寺報作成に便利なソフト(ウィンドウズ版)の扱いを始めた。「パーソナル編集長」がレイアウトソフト、縦書きや段組も簡単なので、寺報作りに便利である。
「今昔文字鏡」は梵字や甲骨文字なども入力できる。「契沖」は現代仮名遣いで入力しても旧仮名遣いに変換されるから経典を引用するときなどに活用できる。国語の教師の方は古文の問題を作るときにも便利だろう。多くの漢字の中から必要なものを探すのは面倒なものだが、「契沖」の正漢字版を利用すれば適切な正漢字に変換・出力してくれるそうだから、そういう場合でも活躍する。

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