延命寺 寺とパソコン
<VOL.62>
B(ukkyo)TRONを使おう
一番便利なのは多漢字がどのアプリケーションでも使えることである。多漢字・多文字を使えるソフトはいろいろあるが、印刷の時しか使えなかったり、保存に工夫がいるのでは、仕事の能率が落ちる。それに単語登録が出来なければ何にもならない。超漢字の漢字変換能力は最高だとは思わないが、仏教読みで単語登録すれば仏教行事を書くのに便利で
ある。
補助漢字が単語登録できればこれほど便利なのか、と痛感したのは法要の式次第(差定
さじょう)を超漢字で作ったからである。「さんぱい」ぐらいはどのOSでも変換してくれるだろうが、「クハツ」「シンキン」とくると補助漢字が登録できたほうがいい。ATOKは
ユニコードで漢字を探せるが、紙の辞書の方はユニコードで探せるものはまだ多くない。 (学研の『パーソナル現代漢字辞典』は補助漢字番号もユニコード番号も分かる。)
残念ながら超漢字でも補助漢字は最初から変換候補には出てこない。読めるのに漢字が出てこないときに「文字検索」を使うことになる。他のものと比較していないので「最高
」とは言わないが今回はうまくヒットした。ただ、最初に検索範囲を絞っておかないとJ IS漢字だけでなく「中国」「韓国」「大漢和辞典」などのすべての漢字から検索してしまうことになる。とりあえずは「日本基本」と「補助漢字」から探すといいだろう。
「シンキン」の「シン」は「口 (スペース)親」で検索すると出てくる。今回は使わな
かったが、「口」が三つ使われている漢字は「口*3」で探す。必要な字が探せたら単語登録、という次第である。
多くの漢字が自在に使いたいというだけならB(ukkyo)TRONがコストパフォーマンスがい
い。
もちろんJIS漢字でほとんど用が足りる、とか凝ったレイアウトが必要、という場合
は別の選択肢の方がいい場合もある。
寺報を作る場合も考えるとマックではEGWORDpureとPageMaker、ウィンドウズではジャストホームiとパーソナル編集長という組み合わせがいいと思う。もっと高機能なソフト
はいくらでもあるが、ソフト会社を儲けさせるためにパソコンを使うのではない。
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超漢字のもとになったBTRON(ビートロン)はビジネストロンの略だというが、まだビジネス用というよりは個人用という感じがする。しかしBukkyoTRONの略だと考えると割合役に立つ。
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・「新年の希望」
・メールの賀状
・頑張らないパソコン入門
・老後はパソコン
・「買い」か「待ち」か超漢字3
・家電としてのパソコン
・アップル 1周遅れのトップランナー
・プライバシーは数千円
・パソコンの明治時代
・IT講習で(多分)教えてくれないこと
・がっかりLモード
・貧しいIT
・B(ukkyo)TRONを使おう
・コンピューターで仏教学
・鉄の鎖か金の鎖か
・喜捨か会費か
・非公正に怒れ
・ネット利用の仏教学研究
・遅い・高い・マズイ ISDN
・「ワープロは?」「富士通です。」
・メモ・メモ・メモ・メモ でも忘れ
・「簡単」が勝ち(除くパソコン)
・独占は衰退を招く そして
・ITは効率を落とす