延命寺 寺とパソコン
<VOL.71>
「簡単」が勝ち(除くパソコン)
ひるがえって、パソコンの話に飛ぶと、なぜかパソコンでは不作法なソフトの方がのさばっている。お行儀よくさせるためにはややこしい設定変更が必要になる。お行儀よくさせようとすると「この不作法なやり方でなくていいのですか。」と逆に詰問される。 パソコンバブルはとっくに終わったのにパソコンソフトバブルを期待しているところがある。「パソコン誌というものは、広告主さえあれば読者はなくてもいい」というものらしいが、今度も次の版が出た時には「実はあれにはこういう欠点があった。」と書かれるのだろう。期待しては裏切られ、裏切られては「みんなが使っているから」と使い続ける。 もっともその頃には不作法ソフトの売り手は「今だから言える・・」などという記事を ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
先日文具類を購入するために100円ショップを利用してみたが、ほとんどの必要品が揃ってしまうのには驚いた。もちろん都市部では同等品がもっと安く買えることも聞いてはいるが、100円ショップが成功しているのはレジが簡単ということがあると思う。すべて100円だから、レジではただ品数だけを数えればよい。買う側も予算に合わせて品数を決めればいい。おつりのいらないようにあらかじめお金を準備しておくことも出来るからレジの「回転率(?)」も高い。88円ショップではこうは行かない。レジで計算してもらうまでは財布を開くことが出来ない。客が増えればレジの待ち時間が長くなる。レジ係を増員しなければならない。単価は安いのに品質は落とせない。人件費はかさむ。この勝負は100円ショップの勝ちと見た。
ずっと前にあるオンラインソフトの作者が、オンラインソフトを作ったのは「自分が楽
をしたいからだ。」と書いているのを読んだことがあるが、なぜかパソコンでは「楽をさせてくれない」ものを使わなければならないように思い込まされている。IT読本を送ってくれたあるパソコンメーカーから感想を問い合わせるHTMLメールが来たので私はその会社のIT度を疑ってしまった。
そんなに「簡単でないもの」がいいですか。私にとっては複雑怪奇でもあなたにとっては簡単ならそれでいいですが、あなたにとっても複雑怪奇なら「あなたにとって簡単」なソフトを使おうじゃないですか。結果が同じなら簡単にやったほうがいい。「パソコン道」を究める必要などありはしないのです。
私はもう何回も同じことを書いている(本当はネタ切れのせいだという説は別にして)ので、将来「だから言ったじゃないですか。」などと言うような事はしたくない。
書いて原稿料を稼いでいるかもしれないが。
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・「新年の希望」
・メールの賀状
・頑張らないパソコン入門
・老後はパソコン
・「買い」か「待ち」か超漢字3
・家電としてのパソコン
・アップル 1周遅れのトップランナー
・プライバシーは数千円
・パソコンの明治時代
・IT講習で(多分)教えてくれないこと
・がっかりLモード
・貧しいIT
・B(ukkyo)TRONを使おう
・コンピューターで仏教学
・鉄の鎖か金の鎖か
・喜捨か会費か
・非公正に怒れ
・ネット利用の仏教学研究
・遅い・高い・マズイ ISDN
・「ワープロは?」「富士通です。」
・メモ・メモ・メモ・メモ でも忘れ
・「簡単」が勝ち(除くパソコン)
・独占は衰退を招く そして
・ITは効率を落とす