Enmeiji延命寺

延命寺 寺とパソコン

 

title 寺とパソコン

<VOL.70>

 

メモ・メモ・メモ・メモ でも忘れ


最初から連載を読んでもらっている人なら、筆者がしばしばかなりアホな失敗を重ねていることは、簡単に推測できると思うのだが、時々エラソーな事も書くのでよっぽどパソコンや情報管理に熟達していると誤解されているかもしれない。
別にそんなことはない。50代後半の人が「同窓会で集まると、持病のネタで盛り上がるんだよなー」と嘆いていたが、40代では早くも「物忘れ」のネタで盛り上がる。先日1年ぶりに出会った知人が「何かしようと(例えば本堂に)向かったはずなのに、着いたときには何をしに来たのか忘れていることがしばしば」と言っていたが、私も似たようなものである。彼はとにかくメモ用紙をあちこちに置いておいてまずメモを取ることにしていると言っていたが、結局この方法が一番よさそうである。

パソコン・電子手帳その他予定を書き込むのにふさわしいものはたくさんあるが、「電源を入れている間に」書き込むことを忘れかねない。私はパソコンソフトも電子手帳類も複数持っているので、「予定の同期」ということがなかなか出来ない。パソコンに最初から予定を書き込むソフトが入っているのに家庭用ソフトにまた予定を書き込めるソフトが付いていた。ケータイのカレンダーに簡単な予定を書き込めるものもある。今何かを使っているのなら、それに予定やメモを書き込むことはすぐ出来る。

しかし問題はすべての予定表にどうやって同じことを書き込むかだ。電話を受けたときはカレンダーか黒板に、パソコンを使っているときはパソコンの予定表に、ケータイで受けたメールはケータイに、などとやっていてはそれぞれに書かれている予定表が食い違ったりする。パソコンとケータイや電子手帳は同期できても、本堂へ行って準備することはメモに書くのに勝る方法はない。お参りに行った時に法事の日取りの相談を受けても「パソコンには予定が入っているのだけれど。」などということにもなりかねない。通信費はかかるが、「ケータイで自分のウエブページにアクセスして、予定を確認」というのが一つの解決策か。40代には大画面のケータイがいるけどね。

会社で一日パソコンの画面とにらめっこしている社員がいたので、よほど仕事熱心かと思ったら、自分の「朝起きて、顔を洗って、食事をして、何時の電車に乗って、・・」という予定を熱心に打ち込んでいたという笑い話があるようだが、分かっていることまで行動を書き込む必要はない。

そして大事なのは「公私を分けない」ということである。子供の送り迎えも、ゴミ出し
も、講義も、法事も同じ自分が担当するのならば、「自分の予定」ということでいい。私的なことと対外的なことを別々の予定表に書いてしまえば予定が重なっているかどうか、すぐには確かめられない。だからすべての予定表を使おうとするのも間違いなのである。

で、その間違いをやってしまうのが私なのである。

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