Enmeiji延命寺

延命寺 寺とパソコン

 

title 寺とパソコン

<VOL.85>

 

病院雑話2


病気は部分 病人は全体
医学が専門化すればするほど、病気は増えるが、いくつ病気を抱えていようと病人は全体的な存在である。
私は手術に耐えられる体にするための処置を受けた後、しばらく熱がでるということを聞いていたので、急に寒気がしたときに「体温を測って欲しい。」と頼んで「もうじき検温の時間が来ますからそのときではダメですか。」という返事にかなりへこんだ。
「檀家制度にあぐらをかいて」というのは寺院批判の定番だが、葬式はあのお寺で、法事はここで、法話はあそこに行っています、という寺院の専門化は本当にいいのだろうか。

仮の宿でも住み良くありたし
人生仮の世、などと達観しなくても病院も生涯過ごすところではない。
とはいっても過ごさざるを得ない場合は少しでも快適に過ごしたい。
手術のために転院した病院は入院患者にアンケート用紙を渡していた。
どのように生かされるかは分からないが、素人目にもおかしいところなどはたくさん書いておいた。
 
病人を困らせる言葉
 「どこが悪いんですか。」
まだ検査中なので分からない場合もあるし、言いたくない場合もある。
「自覚症状はあったんですか。」
笑い話になるまで待ってくれ。
「仕事のことは気にせずに・・」
「おまえは不要だ。」と言いたいんですか。
私は入院案内の「テレビ・パソコン等の電気製品のお持ち込みは、原則としてお断りしています。」
という記述にも大いに迷った。
まさか、貸し出してくれるとか、イヤホンで聴くラジオやひげそりもお断りなのかとか、個室なら持ち込めるのか、原則は原則で例外はあるのか、とか。
 
家人は病人のわがままに苦労するものだが、自分なら出来るのにそれが自分でしてはいけないというのはまことにストレスがたまるのだ。
「ストレスに耐える力がなければ病気になってはいけない」

これから必要な試み
病院内新聞配達
手術を受ける患者でなくても八階や九階から三階の売店に毎日々々新聞を買いになど行けるものか。

患者用ネットカフェ
これがあるのなら私はばたばた言わない。
ウェブメールはいくつでもありますからね。

入院コーディネーター
移植コーディネーターほどでなくても入院に関する細々とした打合せが出来るとありがたい。
入ってみてから初めて分かる、なんて事も多いし、それは医者や看護者を煩わすほどのことではない場合も多い。
「電気製品の持込はダメだそうですが、ひげそりはどうなんですか。」とは問い合わせなかったが。
結局パソコンも「人に迷惑をかけない使い方ならかまわない」ということだった。


体調に合わせてパソコンや雑誌を家族に持ってきてもらったりしばらく持ち帰ってもらったりしながら少しにしろやりたいことをやらせてもらった。
公衆電話がこんなに高いものか、と認識を新たにしたのが収穫か。


無理をしてはいけないが、「のんびりくつろいで過ごすことの出来る」病院など私はしらない。
内部設備の改造も必要だが、病人が社会とのつながりをたたれる、病院社会への適応を強制される、とうのはいいとは思わない。


もっともお参りした後ゆっくり自分のペースで昼寝して帰ることの出来る寺院は寺院関係者には悪夢なので他人のことは言えないが。


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